グループ内の実践を通じて脱炭素経営を深化。グループ連携によるエネルギー事業の拡大で、地域のカーボンニュートラル推進に貢献

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トヨタCW和歌山ホールディングス株式会社

脱炭素を機会と捉えエネルギー事業を拡大。地域のカーボンニュートラル推進に貢献

小売業和歌山市従業員数 101~300人

企業情報

子会社
トヨタカローラ和歌山株式会社
和歌山自動車株式会社
代表者
代表取締役社長 
西川 直人
設立年
2024年2月
本社所在地
和歌山県和歌山市
従業員数
267名(グループ全体)
事業概要
  • HD:事業会社の業務委託、キャッシュマネージメント、不動産賃貸業
  • トヨタカローラ:トヨタ車の販売・リース、U-car(中古車)販売、自動車整備
  • 和歌山自動車:自動車部品販売、自動車電装部品取り付け修理、情報通信機器販売
  1. きっかけ・概要

    脱炭素をチャンスと
    捉える発想転換

    • トヨタサーキュラーアクションなどメーカー主導の施策を受け、自社でもCO₂削減の可視化を進める
    • トヨタ自動車のマルチパスウェイ戦略(水素・EVなど多様な選択肢)を背景に省エネ・再エネ領域へ

    取組の経路

    取組の経路
  2. 取組内容

    CO₂削減施策の3つの柱

    脱炭素の価値転換

    環境コストを経営投資へ
    • 店舗ごとの電力・燃料データを可視化し、削減効果を定量的に管理することで、「環境コスト」を経営投資へ転換
    • CO₂削減計画を数値化し、5年後に全体で27%削減を目指す
    • 自治体や事業者の支援を活用し、早期の取組により補助金や支援制度を最大限に活用。初期コストの軽減を実現

    <脱炭素経営計画書 削減目標値抜粋>

    脱炭素経営計画書 削減目標値抜粋

    脱炭素の実践

    空調デマンド制御導入
    • 9店舗のうち4店舗に導入済。今後は年間2〜3店舗のペースで拡大予定
    • 電力消費量の可視化と遠隔制御を実現し実測で平均11〜15%の削減効果を確認
    太陽光パネル設置
    • 2025〜2029年の間に、毎年1店舗ずつ導入予定
    • 自家消費率50%以上を目指す設備選定により、全体で40%の電力削減を見込む
    社用車・試乗車の電動化
    • 全社約38%のガソリン車をEV/HV/PHEVに置き換え
    • 2029年時点で、燃料使用に伴うCO₂排出量を2024年比で16%削減する見込み

    取組の難しさ

    補助金や制度に依存せず、自立的な事業モデル化が求められる


    作業環境整備と
    環境負荷低減の両立
    地域課題を起点とした
    脱炭素ビジネスモデル
    の構築

    脱炭素の価値転換

    作業環境整備と環境負荷低減の両立
    • 自動車の修理・整備現場で課題とされてきた「3K(きつい・汚い・危険)」環境の改善に注力
    • エンジニアの暑さ対策として、遮熱塗料を塗布し外部からの熱を効果的に遮断
    • これにより空調デマンド制御の導入と運用最適化を実現し、快適な作業環境の確保と高効率設備への投資による脱炭素化を両立
    地域課題を起点とした脱炭素ビジネスモデルの構築
    • 南海トラフ地震などの災害リスクを踏まえ、「レジリエンス × 再エネ × モビリティ」を統合した事業モデルを推進
    • 和歌山県特有の災害リスクに対応するため、停電対策やレジリエンス強化を目的とした商材提案を実施。
    • 地域の電力安定化と災害への備えを社会的価値と捉え、脱炭素化を経営戦略と地域貢献の両面から推進

    脱炭素の実践

    建屋遮熱塗料の活用
    • 工場屋根への遮熱塗料導入により外部熱の影響を抑制し、室内温度の上昇を軽減
    • これに合わせて空調設備を導入し、冷暖房効率を高めることで省エネと快適性を両立
    充電インフラ整備
    • EV販売の課題である「充電不安」を解消するため、自宅用充電設備販売から事業をスタート

    取組の難しさ

    定量的な説明・発信
    • EV・蓄電池・遮熱塗料などの導入は初期投資が大きく、短期的な採算性を重視する顧客には伝わりにくい。
    • 「環境配慮=コスト」ではなく、「災害対応・電気代削減・企業価値向上」という多面的なメリットをどう伝えるかが課題。

    エネルギー関連商材の
    販売事業展開

    脱炭素の価値転換

    エネルギー事業を軸とした新たな経営ドメインの確立
    • グループ会社の和歌山自動車を中心に、脱炭素関連商材の外販による推進
    • 顧客ニーズの変化を踏まえ、太陽光発電・蓄電池(トライブリッド)、空調デマンド制御、遮熱塗料など、再エネ・省エネ関連商材の取り扱いを拡大
    • 販売から設置、メンテナンスまで一貫で対応できる体制を構築
    • 自社で導入した省エネ・再エネ商材の活用を通じて、製品の環境負荷低減効果を実証し、商材の信頼性と価値を社内外に発信

    脱炭素の実践

    再エネ・省エネ商材の拡大
    • 太陽光発電、蓄電池(トライブリッド)、空調デマンド制御、遮熱塗料など、脱炭素・省エネに直結する複数の商材を展開
    金融機関・メーカーとの連携
    • 地域金融機関と連携し顧客の脱炭素化を後押し
    • 省エネ診断を受けた中小企業に対して、最適な商材を紹介する仕組みを整備し、販路拡大と地域全体の省エネ推進を目指す

    取組の難しさ

    • 顧客の課題・ニーズを正確につかむ必要あり
    • 効果や導入メリットは、実績データや具体事例として“見える化”し、信頼を得ることが不可欠
  3. 成果・効果

    地域のエナジー・
    ソリューション
    プロバイダーへ

    エネルギーデータの可視化による削減効果の実証

    • 店舗・工場単位での電力・燃料使用量を可視化した結果、空調デマンド制御や遮熱塗料を導入した店舗では、平均11〜15%の電力削減を確認
    • 太陽光発電と蓄電池の導入により、最大で40%の電力コスト削減を見込む。
    • これらの施策を継続的に進め、2030年までにCO₂排出量全体で27%削減を目指す

    脱炭素を“経営の指標”に変え“成長戦略”へ

    • トヨタCW和歌山ホールディングスがグループ全体のCO2削減戦略を主導
    • グループ会社の和歌山自動車が中心となり、エネルギー関連商材の導入を推進する体制を構築
    • 地域金融機関やメーカーとの連携により、地元中小企業の省エネ導入を支援する仕組みを整備
    • 地域全体で温室効果ガス削減とエネルギー効率の向上を進むほか、災害時の停電対策やレジリエンス強化など、防災面での社会的効果も現れつつある

    今後の展望

    • 効果測定と、データに基づくコミュニケーション設計が必要
    • 自社のGXモデルを地域全体のレジリエンス強化へ展開していく方針。脱炭素を“自分事化”できる仕組みづくりが求められる
  4. 代表者コメント

    脱炭素で地域と
    未来をつなぐ 
    持続可能な成長への決意

    西川 直人

    代表取締役社長

    西川 直人

    私たちは、EV普及の最大の壁である「充電インフラの不安」と「リセールバリューの低さ」に真正面から向き合いました。その答えが、単なるクルマ販売に留まらない、エネルギー関連事業の立ち上げです。グループ会社と連携し、省エネ、再エネ、コスト削減、脱炭素を仕組みとして提供できる体制を整えました。

    これにより、お客様の安心・安全につながるだけでなく、企業や地域のエネルギー課題にも応える仕組みづくりを進めています。

    また、私たちはこの取組を自社の経営にも反映させています。社用車の電動化やサービス工場への空調デマンド制御、太陽光パネルの導入を進め、電力コストの削減とCO₂排出量の低減を両立。これらの実践を通じ、脱炭素の取り組みが確実に経営価値と利益につながることを実証していきます。

    5年間でCO₂排出量を27%削減するという目標は、持続可能な成長に向けた私たちの確かな指針です。

    今後も金融機関様と連携し、地域企業の皆さまが抱えるエネルギーや経営課題の解決を支援してまいります。

    和歌山の地域とともに、脱炭素を通じた豊かで強い地域づくりに貢献したいと思います。