新規事業の省エネ商材の販売は順調に売上拡大、販売時の説得力強化に向け自社の脱炭素の取組も加速

省エネ商材の販売、CO2排出量の可視化、SBT認定の取得、再エネ100達成に向けた取組

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三和建設株式会社

自社の「脱炭素化」を軸に環境責任を追及し、新たな収益源を創出

建設業新宮市従業員数 1~100人

企業情報

代表者
代表取締役 
濵口 克己
取締役 
大前 智裕
設立年
1967年
本社所在地
和歌山県新宮市
従業員数
18名
事業概要
  • 建築総合
  • 土地開発
  • 不動産事業
  • ソリューション事業
  1. きっかけ・概要

    先行インセンティブ獲得
    でビジネスチャンスに!

    • セミナーをきっかけに、脱炭素は "既に大企業を中心に始まっているビジネスの潮流" と認識
      • 早期に取組を行うことで、インセンティブを得る方針に
    • 建設業は収益が安定しないため、さまざまな新しい取り組みを模索する、という会社としての方針
    • 環境責任を果たすべきという思い

    取組の経路

    取組の経路
  2. 取組内容

    率先した先進的取組で
    説得力向上

    脱炭素の価値化

    脱炭素化を求めている企業が増えている中で、省エネ商材「R-O neo」の販売事業を展開

    「エイム株式会社」が製造・販売

    • 空調機・冷凍機に接続することで、冷却効率向上が可能
    • 平均約20%の空調電力使用量削減が期待できる
    脱炭素の価値化

    代理店として「省エネ」を切り口に提案し、様々な企業へ安価な電気代削減施策・脱炭素対策として販売

    • 脱炭素を安価に進めたい企業
    • 電気代を削減したい企業
    • 既に再エネを導入しており、更なる取組を進めたい企業
    • 設備投資は出来ないが、安価に設備効率向上の方策を打ちたい企業 等

    脱炭素の実践

    「R-O neo」販売時の説得力向上も狙い、自社の脱炭素化の取組を促進

    SBT認定の取得

    • 補助金を活用し、手続きの負担も少なく達成

    再エネ100達成に向けた取組

    • 中小企業でも低コスト・短時間で実現可能
    • 直近で達成見込み

    エコドライブの推進

    裏紙の利用

    スギの枝の再利用

    • 社員の発案でお香の製造を開始

    取組の難しさ

    「R-O neo」販売の際、顧客に対しては「脱炭素」という言葉がハードルを高く感じさせる

    コストがかかる、という一般的な印象

    ZEBには取り組みにくい

    研修を受けることで知見が付いたが、自社ではコスト面が厳しい

  3. 成果・効果

    新たなチャネルが増え
    売上拡大

    足元、「R-O neo」の売上は順調で、自社の成長事業として確立

    • 「R-O neo」の売上は1年で1.5倍以上に
    自動車部品製造大手T社 チラー 食品業界大手S社 冷凍機

    「R-O neo」の販売を通じて、これまで関わりがなかった大企業や企業の上層部との接点を獲得

    • 脱炭素ソリューションの話は大企業に訴求しやすい
    • 「脱炭素」となると従来接点のない、役員や部長クラスが商談に出てくる

    銀行との連携強化

    • 「R-O neo」の販売事業にあたり、銀行との連携により顧客を紹介してもらえるように
      • 貸す借りる、の関係から、一緒に販売するパートナーに
      • 他の市で紹介してもらう際、銀行からの紹介であれば信頼が追加される
    設置イメージ

    今後の展望

    再エネ100に向けた取組を継続 環境への取組を、自社での人材確保に活用出来ないか模索
  4. 代表者コメント

    さらなる環境責任の
    追及で課題解決も目指す

    大前 智裕

    取締役

    大前 智裕

    セミナー参加をきっかけに、脱炭素への取り組みが企業の競争力向上に必要不可欠であると認識しました。大企業が先行して取り組む脱炭素の流れを捉え、自社でも早期に行動を開始することで、得られるインセンティブを最大化することを目指しています。

    また、当社は建設業という業種特性上、収益が安定しない課題を抱えており、新たな事業を模索してきました。脱炭素への取り組みを通じて、新たな収益源を確保しながら、環境責任を果たすという方針を掲げています。

    自社で行いやすい取組として、省エネ商材「R-O neo」の販売をしています。「R-O neo」は、空調機や冷凍機に接続することで冷却効率を向上させ、空調電力使用量を平均約20%削減できる商材です。この商材は、設備投資が難しい企業や、既に再生可能エネルギーを導入している企業など、多様なニーズに応えることができます。

    さらに、「R-O neo」販売時の説得力強化も鑑みて、自社の脱炭素施策を進めるため、様々な取組を実践しました。例えば補助金を活用することで手続き面の負担を抑えつつ、SBT認定の取得を達成しました。また、裏紙の再利用やエコドライブを推進しており、社員の発案でスギの枝を活用したお香製造も行っています。再エネ100への挑戦も実行中で、直近達成見込みで、中小企業でも、低コスト・短期間で実現可能な取組が多いと実感しています。

    一方、「R-O neo」の販売の際、一般的に「脱炭素=高コスト」と認識している企業が多いことが課題です。「脱炭素」という言葉がハードルを高く感じさせている一面があり、商材の価値を適切に伝えることが重要と考えています。また、研修を通じて知識を得たものの、コスト面での制約から、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の実現は難しいのが実情ではありますが、「R-O neo」の売上は、直近1年で1.5倍以上に成長しました。これにより、安定的な収益源としての基盤が築かれつつあります。また、脱炭素ソリューションの話は大企業に訴求しやすく、「R-O neo」の提案を通じて、これまで関わりのなかった大企業や、企業上層部との接点を獲得することが出来ています。さらには金融機関との連携強化も大きな成果です。「R-O neo」の販売先を紹介してもらえるようになり、「貸す・借りる」の関係から「販売パートナー」へと進化しました。

    今後は、再エネ100の実現に向けた取組を継続していく方針です。また、当社でも人材確保には課題があり、環境への取組を採用活動に活用出来ないか、模索していきます。